【加湿器】ハウスダストや花粉症対策を低コストに

img10352028038.jpeg日本の家電デザインが好きになれない。

まれに例外はあるものの全体的には存在感が軽く、便利でお洒落だが、よそよそしく味が無い…身近に置いても白々しい気分になってしまうのだ。

その点、多くの海外家電にはグっとくる魅力を感じる。ムンムン漂う圧倒的な存在感と強力な自己主張は、ぜひとも生活の一部に迎えたいと願わずにいられない。

そんな異国生まれのお気に入りが、Venta(ベンタ)の加湿器である。使用歴2年ということでお互いまだまだ初々しい間柄だが、一見無愛想に見えるそれとは、これからも長く付き合っていける自信がある。

なによりベンタは黒い。ただ黒い上、ひたすら無愛想だ。

洒落た操作パネルもなければ、光るLEDも無い。部屋の隅に陣取りサイコロのように強張って、ひたすら黙々と空気を潤す。時間が経っても『水が減ったので追加せよ』との一言もないから、中身が空っぽのまま何日も運転しつづけた事すらある。

そんな時、現代の家電に慣れた私は『お知らせランプが付くとか、ブザーが鳴るとか…君は今時こんなでいいと思っているのか…!?』と唸らずにいられないのだが、その手のかかるシンプルさが今やもう愛着となってしまい、憎むに憎めないでいる。この感覚は、ノイズが心地よいレコード、VCメーターが必要な旧式カメラ…それらに注ぐのと、似た愛情だ。

この加湿器は寝室用に使っているが、結論としてとても良い。毎年辛かった冬場のノドの痛みもかなり緩和されたし、音も静かだ(個人的には全く気にならない)。

加湿方法には"気化式"を採用しているので、スイッチポンで一気に加湿!等という芸当はできないが、スチーム式のように窓が結露するまで水分を飛ばす事もない。

なかでも特筆すべきは空気洗浄機能で、これが本当によく取れる。

水替えの度にケースの底から猫の毛やホコリが出てくる出てくる。その量は寝室の空気がこんなに汚れているのかと驚く程で、昔ながらのアナログ式洗浄もバカに出来ないなと感じている。

かわって、掃除にかかる手間も無いに等しい。

フィルタ式のようにこまめにパーツを洗浄する必要がないのだ。

本体下部がバケツになっているので、空になったら水を足す。底にゴミが貯まっていたら流す。ただ、それだけでいい。毎日つかうモノなので、やはり手入れは楽できるに限る。

問題をあげるとすれば、加湿・空気洗浄効率をアップさせる"ハイジェン液"や掃除用の"クリーナー液"が必要だという事だ。正直、値段が張る。

システムがシンプルな分、電気代などは圧倒的に安いが、これを使うとコストは数倍にも跳ね上がる。まぁ、溶剤無しでも加湿器自体は使えるし、溶剤の代用も効くようなので、私の場合はほとんど使っていないのが実際だ。

ともかくベンタは良い。出しゃばらず静かに、最低限を提供してくれる。

その佇まいが日本のモノに少ない"製品の味"なのだ。

気づいたらいつもそこで頑張ってくれている。

そんなドイツの骨太を、部屋の隅にいかがだろうか。

夏場は夏場でひやりとした空気を常に循環してくれ、年中通してなかなか使える。



《Venta(ベンタ)エアウォッシャー / 各サイズ有り / 25,000円位から》

↑ホワイトモデルも有ります。

とにかく簡単、シンプル、堅牢な、ドイツ製品そのもの。コストは1日付けっぱなしで10〜20円前後。

《加湿方式タイプ別 機能比較》

↑Ventaはフィルタ交換の必要無し。