【カラー補聴器】好きな色で楽しく聞こう

BENE.jpg耳かけ型補聴器をした小さな子供を見た。肌色の小さな機械は体によく馴染み、又しても、まるで耳の一部のようだった。

というのも、補聴器とは私の中で《人体》と《機械》の境界線が曖昧になりがちなモノの一つなのである。どうやら、《耳の役割を持ち、見た目も耳の一部のようだが実際は無機物の精密機器》という補聴器の見た目と機能のバランスが、私を不思議な気分にさせいるようである。

補聴器の性質と似たモノと挙げるとすれば、眼鏡だろうか。

利用者の《ある機能》を補う為の装置で、人から簡単に見える場所に装着される。ただ、眼鏡は補聴器のように不思議な気分にはる事はない。

違いは、やはり色だろう。肌色の眼鏡をかけている人に私はまだ出会ったことはないし、よく見るシルバーやカラーのフレームは肌色との境界線を明解に分けてくれる。つまり眼鏡は眼鏡、目は目だと脳内的にも認識しやすく、不思議な気分にもなりようがない。…と、何の役にも立たない持論を持っている私だが、そんな不思議を感じなくて済む補聴器を見つけたのでご紹介したい。ベネトンと補聴器会社ワイデックスのコラボレーションで生まれたカラー補聴器だ。

補聴器の色が一般的に肌色をしているのは、難聴であることを隠したい、なるべく知られたくないという負の発想からである事は間違い無い。まして、難聴であることを知られるのが可愛そうだという理由から、我が子に補聴器を付けたがらない親も多いという。しかしサイトによると、早期から補聴器を利用すれば難聴を改善させる事が可能なのだという。

そんなジレンマを解消する為に生まれたのが補聴器のカラーバリエーションという発想だ。従来の肌色装置に可愛さや格好よさという個性を持たせ、見せる嬉しさや選ぶ楽しさを追加した。

このあたりの発想は古くから眼鏡デザインにも活かされているので、心理的にどの程度の効果があるのかは、経験値として理解する人も多いと思う。

全世界人口の10%が難聴者と言われているらしいのだが、その数字は補聴器利用者を見かける比率より随分と高いと感じる。もしその理由が上に上げたジレンマによるのだとしたら、色や形のデザイニングでより良く改善できるのではないだろうか。

そういう意味で、このベネトン+ワイデックスコラボ補聴器が世界に与える影響について、今後も注目し続けて行きたいと思う。

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《ワイデックス・BENETTONコラボカラー耳かけ型補聴器 / 全7色 / 68,000円〜》

--自分メモ--

世界人口において

視力が弱い人の比率は50%(今後増加傾向)

色認識に問題ある人は10%(主に男性)である